自己PRで会社が本当は何を見ようとしているか知っていますか?

自己PRというのは難しいものです。特に日本人は、自分の長所や良いところを人前でひけらかすことを良しとしない国民です。「能ある鷹は爪を隠す」で、長所などはむしろ人に見せないのを「奥ゆかしい」と高く評価するような文化なのです。

ですから、就活や転職で皆さんが自己PRに悩まされるのは無理からぬことなのです。長い日本の伝統なのですから。まずはそのことをはっきり自覚することから始めてみてはいかがでしょうか?

その上で、改めて自分自身をよく見つめ、長所について考えてみましょう。

「短所は長所」と言いますから、いきなり長所を挙げるのではなく、逆に短所の方をいくつか挙げてみましょう。不思議なことに、短所ならすぐに言えるという人は案外多いからです。

例えば、ここに引っ込み思案な性格の男性がいたとして、彼がそれを自分の短所だと思っているとしましょう。引っ込み思案だということは、物事に対して消極的な面があるということです。

しかし裏を返せば、何でもすぐに飛びつかず、本当に関わって良いものなのか見極めてから行動する、慎重なタイプの人間だとも言えます。

どうでしょうか。「引っ込み思案」と言うと短所にしか聞こえませんが、少し見方を変えて、さらに言葉も変えれば、つまり「自分は慎重な性格だ」と言えば、それはもう立派な長所の表現、自己アピールになるのです。

また、「おれに長所なんかないよ」とうそぶく人は、たいていこう思っています。すなわち、「おれに(人に自慢できるような)長所なんかないよ」と。

自己PRは、単なる長所のアピールです。なぜ、人と比べて秀でた長所でなければならないと思うのでしょうか。誰かにそのように教わったのでしょうか。いいえ違います。

最初にふれた、長所を表現することを良しとしない日本文化の伝統のせいで、私たちはあまりにも自己アピールについて知らなさすぎるのです。

人と比べて優れた長所でなければならない、などということは全くありません。自分のことを努力家だと言ったら、「あなたは本当にイチロー選手のように努力したのですか?」と厳しく問い詰められたなんて話、聞いたことがありますか?

誰かと比べてしまったら、上には上がいるに決まっています。就活や転職の際に求められる自己PRは、長所の1等賞を決める大会なんかではないのです。

会社が知りたいのはむしろ、あなたがいかに自分についてよく分析しているか、なのです。長所の内容がどうでもいいというわけではありません。ですが、主だった関心は、アピールする長所とそれを培った過去のエピソード、2つをうまくつなげて自分史を語れるかどうかにあります。

いかがでしょうか? 自己PRについて少し違った角度から見つめ直すことができたのではないでしょうか。履歴書の自己PR欄への記入や面接での受け答えに、この記事の内容が少しでも役立ったとしたら、望外の喜びです。

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